IE9ピン留め

疲弊した日本の仕組み

疲労した組織

   今から100年前の1912年は明治の最後の年で、大正の始まる年だった。それは明治45年だから、今年は明治145年となる。明治維新の頃は、漸く小規模な水力発電が始まったばかりで、未だ東京の町はガス灯が支配していた。文明開化の掛け声とともに、いまの北朝鮮みたいに産業奨励と富国強兵が明治政府の大方針となった。欧米諸国から法律や行政組織、大学運営から教授たちまで輸入して、近代化の勉強を重ねて、その時にでき上がったのが英国から導入した政府の行政組織だ。
   

   中央集権国家として形成された官僚による統治の機構は、その養成機関である東京大学と共に強固な城を霞が関を中心として築いてきた。1945年の敗戦を契機として、この組織は民主憲法の元で生まれ変わったはずであるが、基本的な機構はそのまま残されてきた。戦後の復興に果たした役割は評価できるが、1990年のバブル崩壊後の低成長期には数々の障害となってきた。官僚組織の弱点は高度成長期には現れないが、成長が止まった段階でまるで雪の下に隠されていたゴミが、雪が解けて表面に出てくるように現れる。


   技術はすべてアナログからデジタルへ進化し、情報の伝達と入手はPCやスマホが中心となり、テレビや新聞までもが時代遅れのシステムへなりつつある。日本の社会も大きく変化し、人口構成も変わり少子高齢化社会になっている。このような変化に取り残されているのが政治と行政のシステムだ。このままでは何度選挙を繰り返しても、日本の先は見えてこない。霞が関の行政システムや永田町の政治の仕組みを一度ゼロから作り直す時期に来ている。2年半前の政権交代がその第一歩だったが、次のステップが期待されている。

  # by iiaoki | 2012-01-30 10:38

量子的な見方

花はどうして色があるか

   高校の時に習った理科では、1年で化学、2年で物理、3年で地学を選択した。生物もあったが、何だか分類学みたいなもので、暗記モノが多いという理由で選択しなかった。大学受験では物理と化学を選んだ。その当時の教科書には量子的な話は物理の最後の方で出てくる程度だった。化学では周期律表を学んだが、縦と横に並んでいる元素の間には共通する性質があると言うぐらいで、量子的な説明はなかった。

   

   あらゆる物質は分子と原子から成り立っていて、それらのふるまいは電子の動きによって説明できることだから、化学にも生物にも量子的な考え方がないと意味がなくなっている。原発の事故以来、ウランを始め様々な元素の名前が日常的に飛び交っている。改めて周期律表を眺めると、それらの元素が表のどのあたりに集中しているかが分かる。この周期律表はロシアのメンデレーエフが、量子論とは無関係に、単に原子の科学的な性質を基準として、1896年に発表したものだ。サンクトペテルブルク大学の建物の壁にこの模様が飾ってある。


   ところが、その4年後の1900年にマックス・プランクが量子という考えを提案してから、この周期律表の意味が一変した。量子論から出てくる電子の数とこの元素の並びが見事に一致していたからだ。これにより、すべての物質の性質が電子レベルで説明できることとなった。例えば赤い花の色であるが、花に光が当たると、ある軌道から電子が飛び出して別の軌道に移る。その時に、当たった色と補色の関係にある光が人の目に映るわけだ。花が赤いというのは、花の色素が青緑の光を吸収し、その補色の赤が眼に映る。捕色とは、二つの光を合わせると無色になる関係を言う。こうして自然界の色が説明できるようになった。

  # by iiaoki | 2012-01-29 11:13

ゲームの理論と環境問題

ゲームの理論
   ゲーム理論は利害の必ずしも一致しない状況における合理的意思決定を考えるための数学理論であり、1944年に数学者フォン・ノイマンと経済学者モルゲンシュテルンの書物「ゲームの理論と経済行動」によって世に知られた。その後、経済学、経営学,行動科学,政治学などの社会科学全般に互いに影響を及ぼしあう学問分野に成長した。経済学では1980年代から産業組織論や情報の経済学を中心に盛んに応用され、1994年のノーベル経済学賞が3人のゲーム理論研究者に対して与えられた。2005年にもこの理論の応用で2人の受賞者が出ている。

    ゲームの理論では相手より優位に立とうとすると、なぜか最善の選択を選べないという囚人のジレンマに陥ることがある。ゲームの理論のどの本にも書いてある囚人のジレンマとは、ある事件に二人の容疑者がいて、それぞれ看守から別に呼ばれ、次のように言われたような場合のことだ。「二人とも自白したら、懲役はともに4年。しかしどちらか一人しか自白しなかったら、自白した方は情状酌量で懲役1年に軽減するが、その代わり自白しなかった方は10年の懲役を覚悟してもらう。それと、どちらも自白しなかった場合は半年の禁固だ」。

    この場合一番刑が軽いのは、どちらも自白しない場合の半年の禁固は自明である。でも囚人はお互いにこう考えるはずだ。「オレが黙秘しても、あいつが自白したとしたら、あいつは1年で釈放され、オレは10年間刑務所で暮らすことになる。それは御免だ」。結局、この場合は、二人の囚人はどちらも自白して、ともに4年の懲役を受けることとなる。自分が助かる最善の道が、実は一番いい方法ではないいうことを囚人のジレンマというのである。この種のジレンマは商店街にもよくある。自分さえ助かればいいという策が、結局は自分の首も絞めるという事例がある。それを回避する方法は簡単で、自分だけ助かろうとしないで、協力し合おうと考えることだ。そうするとその瞬間に囚人のジレンマはきれいに消えてなくなる。

    地球温暖化を解決する環境問題の先進諸国と発展途上国の対立関係を見ていて、ふとこのゲームの理論を思い出した。フォン・ノイマン先生は50歳少しで世を去ったが、化け物的な頭脳の持ち主で、原爆構造の難問を一人で解決したり、現在のパソコンの計算システムを構築したり、有名なモンテカルロ法なども生み出している。不思議とノーベル賞とは縁がなかったが、物理学賞や経済学賞受賞者の業績を程度が低いと言ってからかったりしていたという。アインシュタイン博士と同じプリンストン大学に在籍していた。

*ノーベル経済学賞の対象
1994年:非協力ゲームの均衡の分析に関する理論の開拓を称えて
2005年:ゲーム理論の分析を通じて対立と協力の理解を深めた功績を称えて

  # by iiaoki | 2012-01-28 11:31

負の文化遺産

1945年1月27日

   67年前のこの日は北から進軍してきたソ連軍によって、アウシュビッツ強制収容所が開放された日だ。敗戦を予想したドイツ軍は施設のすべてを破壊して、忌まわしい歴史を完全に消し去ろうとしたが、生存者7500人とかなりの建物が残されて、現在、博物館として保存されている。クラクフ市から南西へ車で1時間ほどのオシフィエンチムに第一収容所、その西側のビルケナウに第二収容所がある。1979年ユネスコの第2回目の登録で、負の文化遺産とされた。
   
   収容者の75%はユダヤ人であるが、それ以外にもソ連軍などの捕虜、反戦活動家、社会からはみ出した者なども含まれていたことを知った。すでに多くの書物や写真集、映画などで紹介されてきているが、訪れてみると、日常的な行事として様々なことが行われていたその存在感には圧倒される。訪問した日は1月22日の日曜日だったが、人影もまばらな風と雪のちらつく日だった。北緯50度といえば、樺太の真ん中ぐらいの所だ。

   映画としては「夜と霧」、「シンドラーのリスト」、「ライフ イズ ビューティフル」などがある。また、福島県の白河市には「アウシュビッツ平和博物館」がある。人類の行った忌まわしい記憶はここだけではなく、カンボジアではポルポト政権が200万人、トルコではアルメニア人を150万人虐殺している。広島、長崎の原爆投下も挙げられる。さらに、満州では731部隊や満州医科大学で何が行われていたのか、その実態はいずれ明かされるだろう。


  # by iiaoki | 2012-01-27 12:08

激動の昭和43年

激動の1968年(昭和43年)
1968年3月に何が起きたか
    フランスの5月革命は、中国における文化大革命とともに世界的な動乱の引き金となった。きっかけは1968年3月22日で、ベトナム戦争反対を唱える国民委員会5人の検挙に反対する学生運動に発展、ソルボンヌ大学学生の自治と民主化運動につながった。東欧のプラハでも民主化運動が起きたが、8月にはソ連の介入で幕が閉じられた。プラハの春と呼ばている。

    騒乱はパリーから始まり、5月にはドイツのボンで5万人の抗議行動、続いてイタリアのフィレンツェやローマでの大学学生抗議行動に続いた。ドゴール大統領は軍隊を出動させて鎮圧し、国民議会を解散し、総選挙を行って事態の解決をみた。労働者の団結権、高等教育機関の位階制度の見直しと民主化、大学の学生による自治権の承認など教育制度の民主化が改善された。日本では遅れて同年夏に東大安田講堂占拠に象徴されるような全共闘の活動などに飛び火し、世界史的にも稀な大学と政治の季節の導火線となった。

   中でも最も大きな国内騒動となったのは中国で、5月革命に先んじて、毛沢東が権力維持のために起こした権力闘争が文化大革命である。共産革命の修正主義や市場解放勢力に対する運動であったが、紅衛兵といわれる学生たちが毛沢東思想を勝手に解釈し、国内にある文化遺産、書籍、親子関係までもが破壊され、国民には裏切りと無気力と告発へのおびえだけが残った不毛な闘争となった。山崎豊子の小説「大地の子」では詳しく描かれている。

   10年間で300万人が投獄され、500万人が処刑されたという。1960年代に学生生活を送った人々は失われた世代と呼ばれて、教育を満足に受けられなかったため、基礎学力が不足し、新しい技術や知識の習得も困難な世代を指している。「指導者毛沢東が間違って引き起こし、反革命集団に利用されて、党と国家と各民族人民に大きな災害をもたらした内乱である」と鄧小平は規定している。多くの犠牲を払ったが、得たものは何もなかった文化大革命といわれているが、そうではなくて、現在の中国にとって避けて通れなかった道と思う。

  # by iiaoki | 2012-01-18 10:20

財政危機の解決方法

ユーロ危機の解決法

ユーロ危機の本質
   計画経済の社会主義の幻想が砕かれ、自由主義の米国型資本主義も行き詰まり、通貨統一の理想で市場経済に多少の計画性も持ち込んだユーロ体制も危機に瀕した。日本型の官僚資本主義とも呼ばれる試みもバブルで崩壊した。あとは北欧型の高度福祉国家、中国の独裁型市場経済国家はどうなるのであろうか。どうやら国の運営に関する経済財政政策には最適な解は存在しないと言うのが正しいように思える。
  

   以上のような話は素人が議論して答えを出せるような簡単な問題ではないので、また別の機会に考えた。当面、世界経済に最も影響する課題はユーロ危機だ。マスコミ報道では、ギリシャやイタリアのラテン型民族が先のことを考えずに、通貨がユーロになった事で、自国経済の破綻などは考えずに放慢財政運営をした結果だとなっている。直接的な危機はそうかもしれないが、国の制度や仕組みなどをそのままで通貨だけを統一したからといってすべてがうまくいかないと思うのは自然だろう。

   日本でも明治維新では、はじめて通貨が統一されて円となった。それ以前の江戸時代には各藩で通貨はバラバラで、金銀などがその基準となっていた。明治維新では通貨を統一したが、人の移動の自由、廃藩置県による中央集権などで、それほど問題は起きなかった。同じ民族だが、明治政府を作った薩長の官僚たちの手腕は見事だった。これから類推すると、ユーロ危機の本質は通貨だけ同じにしたことだ。労働力や財貨の移動をもっと自由にしないと、通貨統一はうまく機能しない。

   当面するギリシャやイタリアの財政危機を何とかしのいで、その後は、少なくともユーロ圏では、できるだけ各国を縛る規制を取り払い、財や労働市場などの経済構造を柔軟にして、ユーロ地域の経済変動を吸収できるような方向に持っていかなければならない。この理論は1999年にノーベル経済学賞を受賞したマンデルの最適通貨圏の理論だ。

  # by iiaoki | 2012-01-17 11:16

希臘化するか

ギリシャのようになる

   このまま放置すればギリシャのように、日本は財政破綻するから大増税するという論理だけしか説明がない。先ずはもっともらしいこの話は本当なのだろうか。今から10年前の2002年にも、日本の国債は格下げされてギリシャと同じレベルだと国際的に軽視された。その後、さらに財政赤字は1.5倍になったが、全く問題は起きていないどころか、現在、長期国債の金利は1%を切って国際的な信認度は高い。そもそもギリシャと日本を比較して論じるところにマヤカシがある。何故ならば、ギリシャの財政規模はせいぜい横浜市の規模と同じくらいで、日本全体とは比較のしようがない。

   

   さて、消費税を上げれば何が起こるかは、15年前1997年に日本ですでに体験してきていることから、おおよその予想はつく。財務省の口車に乗った故橋本首相が消費税を3%から5%に上げた。2%アップで国民負担は9兆円増額となったが、税収増は僅か1年だけで、その翌年からは不景気で税収減と大幅な景気後退を招き、拓殖銀行や山一証券が破綻して、参議院選挙では自民党は大敗した。次の内閣では不況対策で50兆円もの赤字国債を発行した。これ以来、財政危機構造になってしまった。


   「ギリシャになる」というのと「子や孫に付けを回さない」というセリフも首相は多用しているが、増税すれば、さらに大きなつけを後世に回すことになる。1929年の歴史的な大恐慌を引き起こしたきっかけは、ときのフーバー大統領が不況のさなかに、増税に踏みきった事である。フーバーのまねをして日本をドン底に落とした首相という名前は後世に残る。最後に蛇足をつければ、現在のように、我がもの顔に既得権益が幅を利かせていては、いくら増税しても、その権益の中に消えてなくなる。それならば、できるだけ早く日本を財政破綻させて、これまでのシステムや既得権益を一挙に葬り去ることを考えてもいい。

  # by iiaoki | 2012-01-16 10:38

見捨てられた日本人

開拓者たち
    戦前、旧満州(中国東北地方) へわたり、過酷な逃避行と避難生活を体験した末に帰国、戦後の日本で、新たな農地の開拓にたくましく挑んだ人々の物語が日曜日にNHKで放映されている。以下は311直後に、このブログで書いた内容の再録である。
http://www.nhk.or.jp/program/kaitaku/


避難民の記憶 2011年4月3日
海外からの引揚者
   1945年の敗戦時、国外にいた日本人は軍人と軍属、及び民間人がそれぞれ約350万人、合わせて700万人だった。祖国に戻れず亡くなった人も多く、海外から引き揚げた軍人と軍属は310万人、民間人は320万人である。民間人の引き上げは集団引き揚げであるが、密航や個別に戻ってくる人もいた。


   帰還事業は米国から約200隻の船舶の貸与を受けるなど、米国の援助により急速に進み、敗戦の翌年までに500万人が日本本土に戻ってきた。ソ連に抑留されたり、中国内戦で留用されたり、帰還が遅れた者もいた。中国残留孤児の多くは国策として送り込まれた開拓団員の子ども達であった。地域別では、民間人の場合、開拓団が送り込まれた満州からの引き揚げが100万人で最も多く、中国の50万人、韓国の42万人、台湾の32万人と続いている。

   災害避難民の姿を見ているうちに、幼き頃の意識が蘇ってきた。もう二度と戻ることのない奉天(瀋陽)の家を離れて、身の回りの僅かのものを持ち、旧ソ連軍や中国軍に追われながらの逃避行である。大連まで無蓋の貨物列車に揺られながら、まるで雑貨のように運ばれた。それでも列車に乗れた人々は良かったのである。大連の葫蘆島の収容所で船に乗れるまで避難民生活を強いられた。着いた佐世保の緑が鮮やかだった記憶がある。

   引揚者たちは国内の親戚や知り合いのところを訪ねて、安住の地を見つけなければならなかった。住む所も食糧も交通も乏しい時代であるから、500万人もの人たちがどのように落ち着き先に辿りついたのか、それぞれのドラマがあった事だと思う。幸い我が家は母や父の親戚を頼って転々とした。それにしても幼子たちを抱えての帰還は親たちにとっても、長くて辛いものだったと思う。何しろ帰るところもなく、行く当てもない旅だったのだ。

  # by iiaoki | 2012-01-15 11:48

平清盛のドタバタ劇

平清盛 
   第1回目の映像が8日に流れたが、予想していた通り、人物が入り乱れて、おおよその流れをつかんでいる人にとっても、例のよって話が創作されているので分かりにくい。そもそも海で育った清盛と言うのも無理があるだろう。埃っぽい画面や残酷シーンも見苦しかった。案の定、史上最低の視聴率という。

平家はなぜ簡単に滅んだか
   NHK大河ドラマ平清盛が始まる。日本史の中でも人物の動きが入り乱れて、理解しにくい場面が保元平治の乱に始まる平家の興隆と滅亡である。保元の乱1156年、平治の乱1159年、平清盛太政大臣就任1167年、鹿ケ谷の陰謀1177年、安徳天皇即位1180年、福原遷都1180年、源頼朝挙兵1180年、清盛死去1181年、平氏都落ち1183年、壇ノ浦の戦い1185年など僅か30年ほどの間に凝縮された激動の時代である。その中で、「平家にあらずんば人にあらず」と言われた清盛が全盛を極めたのは15年ぐらいの間だ。

   集団としては、上皇、法皇、天皇の皇族、摂関家などの貴族、武士団の三グループだ。それぞれのグループ内で分かれて争うから混乱する。例えば、保元の乱で、天皇方の「後白河天皇・藤原忠通・源義朝・平清盛」と上皇方の「崇徳上皇・藤原頼長・源為義・平忠正」が争って天皇側が勝利した。理解する鍵は天皇家の継承関係で錦の御旗を誰が担ぐかだから、先ずは天皇の系図を作成して頭に入れる。これで保元平治の乱の対立関係が明瞭となる。


  平家没落の芽は逆説的だが、清盛の娘徳子を高倉天皇の中宮に入れて、武士でありながら娘の産んだ安徳天皇の外祖父として権勢を誇ったことにあった。政権の経済的基盤として多くの知行国と荘園を所有して、ますます武士というより貴族的な性格を強めた。さらには宋との貿易でも利潤を稼いだ。この栄華が行政の乱脈と無駄遣いを生み、折からの天候不順で地方が疲弊して飢餓をもたらした。そのことを契機として、各地の武士団が反平家運動を起こし始めた。まさに「祇園精舎の鐘の声 諸行無常の響きあり 沙羅双樹の花の色 盛者必衰の理をあらわす おごれる人も久しからず ただ春の世の夢のごとし」と表現された通りだった。


*平家物語1070-1190:文庫本による歴史物語(1)

  # by iiaoki | 2012-01-14 10:14

一直線で増税へ

増税へ一直線

社会保障と税の一体改革

   民主党議員の40%近くが反対しているが、いよいよ政府は押し切って、改革案を閣議決定に持ち込んだ。政府の広報には「この国の歳出が増えている部門は、専ら社会保障費何です」とか「増税をしたくてするのではなくて、せざる負えない」などと首相はアッピールしている。朝日、読売、毎日の三大紙でも消費税増税のキャンペーンを繰り返している。老後の安心、医療制度の維持のためには当然だという。まるで、70年前にアメリカとの戦闘を全面的にバックアップした新聞論調と同じだ。
 

   消費税アップ分は社会保障の財源確保という政府広報の宣伝は、羊頭狗肉であることが分かってしまったことは問題だ。消費税5%分の税収は13兆円で、これをすべて社会保障に使うかのような説明を首相はしている。そうであるならば、アップ分は目的が明確だから目的税として、これは他へは転用できない特別会計として一般会計から分離すべきだ。こうなれば財務省から手が離れてしまうから、絶対にそうはならない。


   すでに、アップ分の一部は防衛費や公共事業に使われることは暗黙の了解事項みたいだ。財政規律の確立とか、年金制度など社会保障制度の崩壊を防ぐなどと大新聞の社説まで応援演説をしている。こうして少しづつ増税を積み重ねたあげくに、財政破綻は防ぐことが可能との見通しもない。これが最悪のケースだ。どうせ破綻するなら早いうちに破綻させた方が、国民の被害は少ない。1868年明治維新、1945年昭和維新のように、一挙に既得権益集団を壊滅させることができる。

  # by iiaoki | 2012-01-13 10:40

どうでもいいんかい

どうでもいいんかい

どうでも委員会
    内閣が始めた会議が1年間でなんと大小50以上もある。法律的な根拠のある審議会と違って、あくまでも内閣の私的な委員会だから首相の話し相手程度のものばかりで、政権を励ますサロンみたいなものだった。メンバーの人選もいい加減なもので、内閣にゴマをする御用学者や御用経営者の集まりで、なかには声がかかれば安請け合いで委員になり、3つ4つと会議を渡り歩いて暇な学者もいるみたいだ。

 
   問題はカネなしで会議が開かれるわけではなく、委員には交通費と日当が支給されるので、この1年間でこれらの有識者会議に使われた国費が総額5億円強ということである。委員の報酬は法律で規定されているが、これによると1日35000円も支給されることになっている。50の委員会で平均して10人の委員がいるとして、1年間に10回会合を開催すれば、日当だけで2億5000万円になり、これに、交通費や東京以外の委員にはグリーン車代と時にはホテル代まで必要となるケースもあり、すべて合わせると5億円を超えていると試算されている。

    委員会によっては、事務所まで借りて職員まで使う場合もあり、たった2回の会議を開いただけで5000万円も使ったケースまである。会議といっても、ほとんどの場合、予め担当する委員会を管轄する役所の大学を出たての役人が資料を準備し、席に着くと机の前にその資料が置いてある。そして、資料を作成した役人は後ろのテーブルに控えていて、委員たちにご説明申し上げるというものである。首相や内閣の飾りもので、税金を無駄に使っただけで、やはり「どうでもいいんかい」というケースが殆どだ。 

  # by iiaoki | 2012-01-12 11:05

新たな枠組み

世界は新たな枠組みへ

グローバルな視点

   20世紀末の冷戦終結後、政府の最終形態は自由民主主義と言われていた。しかし、中近東からアフリカ北部に広がるアラブのイスラム系国家は、欧米中の社会とは異なるものと思われていた。ところがチュニジアのある街頭でのモノ売り青年が逮捕されたこときっかけとして、この地域の民主化革命が各国に伝播し、長年にわたり権力を維持してきた独裁者たちが消えてしまった。この流れはロシアやミヤンマーにも及び、残りは北朝鮮だけとなってきた。
  

   民主化の動きは必然的に経済の自由化を促し、ロシアのWTOへの加盟、TPPやFTAなどの経済貿易連合への動きを加速させている。このことは必然的に新興国の発展につながり、GDPでは日本は中国に、ドイツはブルジルに追い抜かれてしまった。ドルとユーロの相対的な地位は下がり、特にユーロ圏は放慢財政で危機を招いた国の存在が、全体としての統一的運営を阻害してしまった。


   国連の世界貿易機関WTOや環境国際会議COPなどで、台頭する新興国の発言力が強まり、もはやG8と称する先進国だけでは物事を決める力は失われている。以上のような状況の中で、今後の国際的な政治と経済の流れを見る視点は次のように整理される。

1.自由民主主義を目指す動きは不変である。

2.経済発展がすべての基礎で、モノ作りに長けた国は成長する。

3.いろいろな国際的連携で、新たな枠組みが生まれてくる。

4.ドルとユーロの力はまだ続く。

5.日本は発展する分野での規制を外すことで、さらなる地位を築くことができる。

  # by iiaoki | 2012-01-11 13:24

ドル建て決済のマジック

まだまだ頑張るドル
   本屋をのぞくとユーロ圏が分裂して、ドル基軸通貨体制や米国資本主義体制が今にも崩壊すると言うような本が並んでいる。購入して読むのに値するようなものはない。アメリカはリーマン以降、ドルを刷りまくって、紙くずのような住宅ローン証券化商品や米国債を買い上げてきた。このためにドル余りで、相場は落ちている。有り余るドルは金、原油、穀物など国際商品になだれ込み、価格をつり上げてきた。それだけドルへの信認は低下した。

    こうした表面的な動向だけでドルやアメリカの時代が終わったと決めつけられない。ドル安円高で、日本経済へのダメージは大きいが、ドルが暴落したわけではないし、アメリカは巨額の富を手にしているからくりがある。米国の国債はドル安で相場は上がっている。この国債が暴落すればドルの崩壊といえるが、そうはなっていない。ドルの価値はドル建ての金融資産であり、その代表が国債だ。米国は対外債権から対外債務を差し引いた純債権がマイナス、つまり純債務国である。世界最大の債務国であり、日本は世界最大の債権国である。債務国の米国は没落し、債権国の日本は豊かになるわけではない。


   マジックを解くカギはドル建ての決済が継続していることだ。米国の企業や個人の海外資産はユーロや円など現地通貨建ての資産になる。ドルが投資先の国の通貨に対して安くなれば、ドル建てで換算すれば資産はその分だけ増える。米国の対外負債は日本や中国などが米国内に持つ資産のことで、ドル建てで表示されるから、ドル相場の変動とは関係ない。米国はドル安だからこそ、ドル相場や米国債相場を安定させられるマジックを駆使している

  # by iiaoki | 2012-01-10 09:39

人類滅亡の年

地球滅亡の年

映画「2012」
 2008年1月にフォトン・ベルトについて記事を書いている。これによると地球が次にこの空間に突入するのは2012年12月22日の冬至で、その時には強力なフォトンによって、人類の遺伝子は破壊され、電磁波障害で通信機能は麻痺してしまう恐れがあるとしている。

   同じ時に、地球の極が移動するポールシフトが起こり、地球の地殻やマントルが急激な移動を始め、地球の陸地が乗っている外核が激しく対流し、世界各地の都市が海中へ滑り落ちていくという。ポールシフトの原因として、フォトン・ベルト以外にも小惑星の衝突や、天の川銀河の中心と地球と太陽が一直線に並ぶまれな天文現象「銀河直列」、太陽熱の放射による地球内部の不安定化などが挙げられている。

 この予言をテーマとしたハリウッド映画「2012」が公開されている。20世紀末のノストロダムスの予言と同じような、地球終末論がクローズアップされている。古代マヤ文明の予言通りなら、あと1年で人類は滅亡することになる。映画は「インデペンデンス・デイ」や「紀元前1万年」のエメリッヒ監督が手掛けて、地球滅亡を目の前になすすべもない人々が、巨大な自然災害から必死に逃げまどう姿を描いている。大地震、火山噴火、津波など最新CG技術による迫力ある映像だ。誰も終末論を信じる人はいないが、娯楽映画としては楽しめる。


*http://iiaoki.jugem.jp/?eid=1671
*http://www.cinematoday.jp/movie/T0007046

*http://www.sonypictures.jp/movies/2012/

  # by iiaoki | 2012-01-09 10:47

辰巳天井

辰巳天井の年
   辰巳天井の年だから、1988年バブル絶頂、2000年ITバブルのように、政府と日銀が足を引っ張らなければ2012年復興バブルと行く可能性もある。ただ、米国大統領選挙の年だから、円安誘導介入はしにくいだろう。腰を折るのではなく、若者が活躍できる環境を整備することに政府は力を注げ。

すべてを受け入れる
   台風、地震、津波、火山、豪雨豪雪など昔から自然災害の多い国だ。新緑、桜や紅葉、果実など豊かな自然にも恵まれている。この民族はあらゆる自然を糧として、さまざまな文化遺産や技術を築いてきた。昨年は負の面が強調されたが、従容としてすべてを受け入れる事で下山などと言わないで生きたい。

仕事のできる男
   政治にはいつも課題は山積しているものだ。能力のある政治家はいくら問題が山積していても、山積しているようには見せない。仕事も同じで、何時も悠然としているように見える人は、本当の仕事を着実にしている人だ。絶えず忙しそうにしている人ほど何もしていない。人は見た目では判断できない。

  # by iiaoki | 2012-01-08 10:35

世間知らずの学者たち

世間知らずの学者たち
無責任な先生たち
   大学の先生や元先生方が、昨年ほどメディアに露出することが多かったとしはない。主として原子力、地震、経済に関する先生方だ。その殆どが醜態をさらした。彼らは象牙の塔しか知らないで、実務には全く疎い無責任な人たちだ。このような先生方を形式的に政府の責任ある委員長などに据える事が間違っている。

   地震、原発事故では科学者たちが右往左往して醜態をさらした。原発でのA級戦犯は原子力安全委員長斑目春樹氏だ。水素は出ても大丈夫などと出鱈目ぶりが目立った。地震では地震調査委員長の阿部勝征氏だ。予測もしなかった地震だとか、日本は何処で大地震が起きても不思議ではないなど無責任発言が目についた。二人とも長い間、東大教授をしていた学者たちだ。

   政府の復興構想会議にも大学の先生が名を連ねていたが、半年もかかって漸く出てきた復興案はあまりのもお粗末で使い物にはならないものだった。彼らの意見は住民の感情などは無視した理想論ばかりで、そのようなものを、世間では机上の空論と

  # by iiaoki | 2012-01-07 09:49

大統領選挙の仕組み

米国大統領選挙の仕組み

米国大統領選挙
   複雑な仕組みを理解している人は少ないし、日本人が理解する必要もない。しかし、米国大統領はいまだ世界の指導者という地位とも考えられるから、世界の人々は関心を持っている。有権者が正副大統領候補者に投票する日は、暦によると11月6日の火曜日となる。選挙の前哨戦は昨年の春先から始まっていたので、実質2年弱ともいう長さである。選挙権は18歳以上の米国民だが、居住する自治体で有権者登録をしなければならない。前回、有資格者のうち20%はこの登録をしていない。被選挙権は35歳以上でかつ合衆国内への在留期間が14年以上で、出生によるアメリカ合衆国市民権保持者となっている。


  選挙は共和と民主の二大政党が各州でそれぞれの大統領候補を選ぶ予備選挙や党員集会で開始する。予備選を勝ち抜いた候補と同候補が選んだ副大統領候補を8月に行われる各党の全国党大会で正式に指名する。指名された二候補が争う11月の一般選挙は、有権者が候補の名前を記入するか、孔をあける実質的な直接投票である。選挙実施はすべて州が責任を負う。この選挙により各州で勝利した候補者の党がその州のすべての選挙人を獲得する。この選挙人が12月に正副大統領を選出するから形式的には間接選挙である。

  各州の選挙人数は、各州で選出される連邦上下両院議員の合計数だが、連邦議員を選出する権限のない首都ワシントンDCも三人を選び、総計は538名である。上院議員は各州2人だが、下院の定数が変わるため、各州の選挙人数は選挙年によって違う。一般投票で選挙人総数の過半数を得た候補が勝者となる。メーン、ネブラスカ両州以外の州では、得票首位の候補が州内の選挙人全員を獲得する勝者独占方式を採用している。だから、選挙人の多い上位11州で勝てば過半数を制することができる。たとえば、55名のカリフォルニア、34名のテキサス、31名のニューヨーク、27名のフロリダなどがある。

  勝者独占方式は小選挙区制と同じで死票が多くなり、第三党の進出を阻んでいる。1992年の大統領選では改革党のペロー氏は20%近い得票率だったが、選挙人を一人も獲得できなかった。ここのところの投票率は50%前後である。大統領選投票日には、上下両院議員選挙や一連の知事選、州・地方議会選なども同時に実施される。以上が理解している米国大統領選挙の全体像である。11月最初の火曜日はSuper Tuesdayと呼ばれている。仕事を休んでも投票することが優先されている。

  # by iiaoki | 2012-01-06 11:48

ビジネスの神髄

ドラッカー先生の神髄
ドラッカー先生の道
  サラリーマンなら誰でも一度は手に取ったことのあるドラッカー先生の本である。いろいろあるが、「マネジメント」がそのエッセンスであり、仕事に悩んだり行き詰まった時に手にすると道が開けるかもしれない経営のバイブルである。内容は常識的なことが多いが、要するに、当たり前のこと、普通のことを正確にしなさいという事だけなのだ。その常識を常識としていかに実行していくかが大切なのだと思う。先生の神髄は書かれた書物にはなくて、自分で仕事とは何かを見つけなさいと言うことだ。
 

  昨年、売り上げのベストテンいりした「もし高校野球の女子マネージャーがドラッカーのマネジメントを読んだら」という長い名前の本である。ふとしたことから都立高校の野球部のマネージャーになってしまった川島みなみが主人公で、偶然に目にしたドラッカーの「マネジメント」を片手に野球部の改革と強化に取り組む青春ものである。野球部にとっての顧客とは、野球部とは何をするところか、目的意識はどうして醸成するかなどと、チームを変革していくプロセスが描かれている。

  ビシネスとはヒト、モノ、カネを限られた情報を元に効率的に組み合わせていくものであるが、状況に応じてどれが優先するかは変わってくる所に面白さがある。このことは、ビジネスに限らず、家庭、学校、役場、NPOなどすべてヒトが集まって何かをしている組織には共通している。従って、ドラッカー先生の思想は生きていくための処方箋でもある。

  最後に、これまでに、身につけてきたいくつかの言葉を並べておきたい。
・成功は一時的なもので、受け継ぐべきものではない。
・リーダーシップとは人のビジョンを高めることである。
・顧客は誰なのかを初めに考えるべきである。

*岩崎夏海著「もし高校野球の女子マネージャーがドラッカーの『マネジメント』を読んだら」ダイヤモンド刊

  # by iiaoki | 2012-01-04 11:24

つぶやきから2012・1・3

1%支配の意味
    1970年には米国のGDPの30%は製造業だったが、今では10%だ。金融関連はこの逆の数値だ。これはグローバル化のもたらしたものだ。トップの給与はこの間2000倍になって、1%が支配しているとなった。これに加えてテロの戦いで100兆円使い、リーマンでドル支配は傷んだ。しかしながらそう簡単にはドル支配は終わらない。

再び公共工事優先
    1949年に計画して、1967年に着工した八ッ場ダムだ。計画してから60年、工事を始めてから45年、この間、ダムが出来ていれば洪水も渇水も助かったはずだと言う話は一度もきかなない。工事を続ける事で税金を食い物にしてきた多くの官僚や企業が多い。彼らの既得権益を潰すのが選挙公約だったはずだ。

大地震の周期
   津波の運んだ砂などの堆積物を調べる事で過去の大津波の痕跡を推定することができる。その時代は放射線同位元素の半減期で年代まで推測できる。このような古地震学とも言われる調査が進んでいる。残念ながら次に大地震が来る年代までは分からない。それでも地震と津波はいつかは必ず来ると断言できる。

学ぶこととは
   為すべき事、やりたい事、向いている事などいろいろあるが、学生には何が重要なのかよくわからないみたいだ。当たり前で自分の学生の頃もでもそうだったし、今でも余り変わらない。問題を探り出し、要点を理解し、解決する道筋を付けることが大切なのだろう。その際でも、最低限の収入は必要だ。

北朝鮮の進む道
   故金日正は昨年2回も中国を訪問した。「俺が死んだら息子を頼む。開放経済を指導してくれ」と中国に依頼するのが目的だったみたいだ。どうやら米中は日本の頭越しに話し合い、北朝鮮の開放へと持っていくだろう。中国が主体で米国は側面から助ける構図だ。未だに米国と北は援助話を継続している。


  # by iiaoki | 2012-01-03 11:12

日本の再生

日本の再生

向かうべき道
   医療、薬品、農業、再エネ、サービスなどのこれから発展する産業分野の規制をすべて取り払い、新たなる成長路線のレールを引くことが政府と官僚の重要な仕事だ。増税は一時的な対策で国民や企業は委縮し、また増税しなければならなくなる。大きな頭は飾りではなくもう少し頭を使いなさい、野ダメ首相。

技術力を磨く
   日本企業のガバナンスについては問題が起きたが技術力に関しては依然として世界のトップにある。これからの視点は完成品から部品や素材、量から質への転換、株式投資の観点からは、精密機械、薬品、住宅設備、サービス、省エネのハードとソフト等だ。


財政破綻する道
   早い段階で日本を財政破綻させる手もある。そうすると、今の円高、デフレ、金利安が円安、インフレ、金利高となり、生活は苦しくなるが、官僚などの既得権益など一挙に破壊して、新しいシステムを構築できる。円安で製造業も再生し1868年明治維新、1945年昭和維新、2015年平成維新となる。


最悪の筋書き
   日本にとって最悪のシナリオは少しづつ増税を繰り返し、デフレ、円高、金利安を続けたまま、財政赤字を抱えて、産業は衰退し、雇用は喪失し、町には失業者が溢れる。こうなると日本衰退、日本沈没のスパイラルを食い止めることができなくなる。北朝鮮のように、一部の支配層だけが繁栄する。

  # by iiaoki | 2012-01-02 10:04

平成24年賀正

謹賀新年2012

   2009年の元旦の当ブログで、1868年の明治維新、1945年の昭和維新に続いて、2009年は平成維新の第一歩と呼ばれるような姿になっていくことが期待を込めて語られている。族議員と官僚に支配されていた日本の政治機構の解体が進み、新しい日本の夜明けなどと書いている。


   あれから2年半が過ぎて、事態は期待に反して、もとの黙阿弥となっている。それどころか、ようやく日本経済も20年にわたる経済の停滞期を脱するかに見えた矢先に、大災害に襲われてしまった。この災害とタイの洪水での被害から見えてきたのは、日本の素材や部品技術の底力だ。日本が停滞すると世界中の組み立て工場に影響することが見えた。ここに日本の向かうべき道が見えている。

   自動車や電気製品の完成品では新興国との競争に勝つのは難しいが、完成品を組み立てる素材や部品では日本の優位性は変わらない。今後、日本が向かうべき道はこれらの方向での技術開発力だ。そのためには世界中からニーズを見つけ出し、そこから独特のシーズを育てていくことが大切だ。

   今年の予定は次のカレンダーに記されている。特に、主要国での首長選挙があるし、7月下旬からはロンドン五輪が開催される。
2012年行事予定入りカレンダー
http://www.maitown.com/soft/nannohi/cam2012.html

2006年元旦:日本の豊かさとは 緩やかな衰退
*http://iiaoki.jugem.jp/?eid=468
2007年元旦:グローバリズムがもたらした格差
*http://iiaoki.jugem.jp/?eid=1656#sequel
2008元旦:謹賀新年 2008年元旦
*http://iiaoki.jugem.jp/?eid=1651#sequel

  # by iiaoki | 2012-01-01 10:34

逝った人々

行く年を振り返る

   今年は内外ともに大きな事故や事件が山積したというが、振り返ってみれば、毎年、同じようなことを誰もが言い続けてきた気がする。何も今年が特別の年だったわけではない。それでも日本では311の大災害、中東でのアラブの春、欧州でのユーロ危機などは来年までにもいろいろな尾を引くと言う意味で特筆されるべきだろう。


   大晦日は毎年恒例にしているが、逝った有名人についてまとめておきたい。順番は思いつくままにする。最初に登場するのは「スティーブ・ジョブズ」だ。1984年NYに赴任してから、最初の大きな買い物がアップル・コンピュータだった。当時の為替レートが250円だったので、プリンターと合わせて50万円はした。これが我が家のパソコン1号機で、未だに棚を飾っている。その後、さまざまなIT機器を世に送り出した人だ。次は、「ウサマ・ビンラーディン」だ。2001・911事件を引き起こした張本人だ。この人を追って米国は多くの歳月、経費、人命を使った。オバマ大統領は来年の選挙のために、漸くイラクからの全面撤退に踏み切った。


   アラブの春に関係する人では「カダフィ大佐」を挙げる。40年も続いたリビアの独裁者だ。10年前には欧米に追随して民主化路線に変更するのではと思っていたが、一度味わった独裁者のうまみは忘れられない。さらに、年末に入り極東の独裁者「金正日」の死が伝えられた。核兵器とミサイル開発、拉致、航空機爆破などの多くのテロを引き起こした人物だ。これを機会に中国の開放経済に向かうことを期待する。


   世紀の美女と言われた「エリザベス・テイラー」が80歳を目前に逝った。「若草物語」とか「ジャイアンツ」などの映画がまぶたに浮かぶ。1987年頃と思うが、NYのメトロポリタン劇場で彼女を目にしたことがあった。思ったよりも小柄で可愛らしい人だった。その時のオペラはトゥーランドットだった事も記憶に新しい。最後に、日本人では小松左京氏を挙げておく。1973年に日本沈没を発表し、話題となった小説家であるが、311災害を見届けてなくなったことは印象深い。

  # by iiaoki | 2011-12-31 10:49

原発事故調査委員会報告(4)

私的事故調査報告

   首相は福島第一原発について「冷温停止状態」にあるとして、事故の収束を宣言した。これに対して、細野原発事故担当相は政府が主張する「冷温停止状態」が本来の意味とは異なることを認めた上で「福島の方々に再び避難していただいたり、再び恐怖に陥れたりすることはなくなったという意味だ」と真意を釈明した。原子力安全・保安院でも、英語で「Quasi cold shutdown(冷温停止に準ずる、もしくは擬似冷温停止)との表現でその違いを認めている。

      冷温停止とは原子炉が停止状態にあり、原子炉の圧力容器内の水の温度が摂氏100度未満に抑えられ、核燃料が安定的に冷却されている状態を言う。しかし、政府と東京電力は福島第一原発の1~3号機は、核燃料が溶融するメルトダウンを起こした上に、それが圧力容器を突き破り外部に漏れ出すメルトスルーを起こしている可能性を認めている。そのため政府は核燃料がほとんど、あるいは全く残っていないかもしれない圧力容器の温度が100度以下になった状態を冷温停止と呼んで、事故の収束を宣言していることになる。

   圧力容器の中に核燃料が入っていないことを認めながら冷温停止を宣言することの意味を問われた細野氏は、政府が主張しているのはあくまで「冷温停止状態」であって、原発の技術用語である冷温停止そのものではないことを強調している。現在核燃料がどこにあるかはわからないが、それがどこにあるにしても、かけ流した水や蒸発した水蒸気などのデータから、核燃料は安定的に冷却できていると判断される。高温物体に水を掛けたら爆発的に蒸発するが、そのような現象は起きてはいないからだ。

委員会報告
1.6月15日:http://iiaoki.jugem.jp/?eid=4037
2.6月27日:http://iiaoki.jugem.jp/?eid=4046
3.8月22日: http://iiaoki.jugem.jp/?eid=4113

  # by iiaoki | 2011-12-30 10:05

官僚の巧妙なテクニック

官僚の巧妙なテクニック

予算の無責任な仕組み

  100兆円もの一般予算以外に、350兆円もの特別会計予算があるという。このような膨大な国の予算の全貌を掴んでいるのは、首相や財務大臣ではなくて、財務省のほんの一握りの官僚だけという。国民の預かり知らぬところで、様々なこの国の無責任な官僚支配が続いている。それどころか、原発大惨事のもたらしたお陰で、半ば公然と国民から官僚にしか分からない仕組みで、カネがむしり取られて来た実態が明るみに出されてきた。

 

  電力消費者が支払っている電気代の中に、国民にはよくわからない税金が世帯当たり毎月125円も取られている実態が判明した。これは電源開発促進税という内容で、その大半は原子力推進のためにもので、天下り法人を養うことに使われて来た。これらの法人が「原子力安全神話をつくり、原発のコストは安い」などという情報を国民にまき散らしてきたのだ。


  その代表的な法人が経産省所管の日本エネルギー経済研究所である。今夏の計画停電を控えて、原発の再稼働を抑えると一般家庭の電気料金は20%上がるなどという試算を発表した法人だ。この法人には20名もの理事が在籍しているが、その殆どが経産省、財務省などからの天下り官僚である。銀行などが運営する民間のシンクタンクにまで官僚は天下り、国からの委託を受けて、国民の洗脳に一役買っている。


  北朝鮮の国民が後ろから剣を突き付けられて泣き役をするようなことはないが、官僚のやり方はもっと巧妙に国民が分からないようにして、カネを巻き上げるやり方である。民主党政権は脱官僚どころか、逆に官僚たちに知らぬうちに骨抜きにされて主体性を失ってしまった。思えば、この政権が誕生した時に、当ブログで官僚支配から抜け出すには、相当の武装をしないと逆に返り血を浴びると指摘したことが現実となってしまった。これを覆す最後の頼みの人物が民主党にはいるはずだ。この人こそが民主党政権誕生の立役者なのだから。

  # by iiaoki | 2011-12-29 10:36

最後の遺物

半島統一のチャンス

壁の物語
   北朝鮮のドンが亡くなったことに関して、やはり未だに残る冷戦の残骸を思い出した。ドイツにあった東西の壁と朝鮮半島にある南北の壁は第二次世界大戦の遺物である。この壁を隔てて戦後65年にわたり、多くの小説、映画、ドラマが生まれた。ドイツでは、1989年11月にはベルリンの壁の崩壊が始まった。その前年の8月に西ベルリンを子どもたちと訪れた。当時、NYに住んでいたが、隣近所のバーベキューパーティなどで、ある弁護士がベルリンの壁が崩れるという噂をしていたので、東西冷戦の歴史的な建造物を見ておきたくなったからである。

   西ベルリンに到着して、いろいろと調べたら、東ベルリンへは日帰りのバスツアーが出ていることが分かり、東ベルリンも見物することにした。カイザー・ヴィルヘルム記念教会の傍を出発したバスは各国からの観光客で満席であった。バスは東と西の境界線地帯の中で30分ほど停止したまま、パスポートチェックから、さまざまな検査が行われて、ようやく東ベルリンへ入国した。このときにベルリンの中心地は東側にあることを初めて知った。バスは西と比べて静かな町の戦勝記念塔などの観光地を回って、ある公園の休憩所についた。ここでコーヒーなどをとってから、帰りも同じようにして西側に戻った。バスの乗客たちは下車するときになって、ようやく笑い声が出てきたことは今でも覚えている。

   さて、2年前の2009年11月に、壁の撤去20年を記念する式典がベルリンで行われた。この時、参加したブッシュ氏は「壁崩壊とドイツ統一は冷戦を終わらせただけでなく、2回の世界大戦の傷跡を消し去った」と意義を強調した。また、ゴルバチョフ氏は「政治家ではなく、国民が英雄だった」と述べ、欧州全域で市民が立ち上がった結果、冷戦が終結したと語った。彼らの頭には朝鮮半島のことなどはなかったことが分かる。このことから、アジアの問題はアジアの国で解決する以外に道はないと思った。この世界には目に見えない壁も無数にあるが、せめて目に見える壁は撤去する努力を続けなければならない。子どもの頃に訪れた平壌の町を再び訪れたいと思う。

  # by iiaoki | 2011-12-28 10:24

経験から学べるか

成功と失敗
  新しい組織が発足した時に、その長として過去に成功体験を持った人をつける場合が多い。そしてその結果、たいていはうまくいかない。何故ならば、世の中が急速に動いているから、その人が成功した時代と現在の環境はかなり変化しているからだ。また、ユニクロの社長が言うように、成功者の最大の欠点は自分の成功体験を捨て切れないからだ。いわば、彼によると、成功という名の失敗をしたと決めつけている。



 それでは失敗例から学ぶことができるかもしれない。経営や戦略がうまくいかないと「原因を究明して、二度とこのようなことが起こらないようにする」とトップは反省する。それでも人は同じ過ちを繰り返す。何故ならば、「学んだのではなく、学んだつもりになっていた」からだ。失敗に学ぶことは、理屈で因果関係を説明することではなく、原因究明の発見から、これまでの見方や考え方を変え、基本的に自己改造をするために、組織やチームの視野を広げて行くことが重要だ。


   社長の言葉に戻ると、商品の企画段階で売れる要素を予測することは不可能だから、常に安定志向を排除する強い意志が売れる商品を生み出すという。過去の成功体験をばっさりと切り捨て、新たな状況を創造することが、組織や人の硬直化を防ぐ道のようだ。太平洋戦争の惨憺たる敗北は日露戦争の成功体験にこだわりすぎたからと言う説明もある。以上の理屈を敷衍すれば、ユニクロもやがて落ちぶれるだろう。



*柳井正著「成功は一日で捨てされ」新潮社 ¥1400.

*清水勝彦著「失敗から学んだつもりの経営」講談社 ¥1575

*戸部良一ほか著「失敗の本質 日本軍の組織論的研究」 中公文庫 ¥762

  # by iiaoki | 2011-12-27 10:29

利権ビジネス

利権ビジネスモデルからの決別
   八ツ場ダムと普天間基地問題には共通する観点がある。それは双方とも自民党政権時代のビジネスモデルである利権構造に関係しているということだ。現在、全国で建設中のダムは大小取りまとめて150か所あるが、八ツ場ダムはその規模から建設中止のやり玉に挙げられていた。計画の段階から60年も経過して、建設反対運動があったとはいえ、ダム本体工事すら始まっていないという異常さである。当然、建設当時の時代環境が大幅に変化しているから、建設目的すら曖昧になっているはずだ。この間、洪水や渇水でダムがあったら良かったと言う話は全くない。それほどに必要なダムならば、もっと建設を急がせるべきであった。

   これまでにこのダム建設に投じたカネが6000億円で、完成するまでにはさらに3000億円必要という。どうして長年にわたって工事が行われてきたのか不思議なことである。このプロジェクトに関係する地元の人たち、工事に関係するさまざまな企業、建設省のお役人、出先の役人など、毎年入るカネで養われて来たようなものだ。要するに、ダムが完成しない限り、彼らはこの工事を永久に飯のタネにすることができるわけだ。直近の5年間でも、ダム建設関連の工事や業務を受注した50社に150名近い国交省出身者が再就職していることが明かされている。例によって「海洋架橋・橋梁調査会」、「ダム水源地環境整備センター」、「関東建設弘済会」など、わけのわからない法人が関与して、これらの法人と関連企業は優先的に工事を落札している。孫請けやその下までも含めると、役人だけでも700人もぶら下がっているものと推定される。


   普天間基地移転については、1996年に日米で合意していたが、この間にも調査と称して毎年5億円の予算が計上され、例によって調査会社という法人が請け負っていたが、ここに防衛庁や国交省から役人が数十人天下っていた。2006年には移転先も決まり2014年には移転完了の予定だった。もともと米国側では小規模な施設で承認していたが、いつの間にか、5000億円という巨大プロジェクトという公共工事に変身している。国内の米軍基地に限らず自衛隊の基地に関しては、防衛族議員、防衛省、商社、ゼネコン、調査会社、コンサルタントなど巨大な利権をめがけて、寄ってたかった税金を食い物としてきた歴史である。4年前にも防衛事務次官が逮捕されているが、これは氷山の一角であり、小説「不毛地帯」に描かれているような、官業の癒着ビジネスが実際に行われてきた。


 普天間基地の辺野古への移設を何が何でも実行することは日米安保に関連する利権にありつくものにとっては、必須のことなのである。だから「日米安保が崩壊する」とか、基地周辺では直ぐにでも大事故が発生するような脅し文句が新聞やTVで放映されている。ダムにしても基地にしても巨大公共工事は必要な場合もあるが、税金を食い物にする巨大な利権ビジネスモデルだけは徹底的に排除すべきである。それが民主党政権のマニフェストの最初に掲げられた精神だったと思う。

  # by iiaoki | 2011-12-26 10:26

平家滅亡の原因

平家はなぜ簡単に滅んだか

   NHK大河ドラマ平清盛が始まる。日本史の中でも人物の動きが入り乱れて、理解しにくい場面が保元平治の乱に始まる平家の興隆と滅亡である。保元の乱1156年、平治の乱1159年、平清盛太政大臣就任1167年、鹿ケ谷の陰謀1177年、安徳天皇即位1180年、福原遷都1180年、源頼朝挙兵1180年、清盛死去1181年、平氏都落ち1183年、壇ノ浦の戦い1185年など僅か30年ほどの間に凝縮された激動の時代である。その中で、「平家にあらずんば人にあらず」と言われた清盛が全盛を極めたのは15年ぐらいの間だ。


   集団としては、上皇、法皇、天皇の皇族、摂関家などの貴族、武士団の三グループだ。それぞれのグループ内で分かれて争うから混乱する。例えば、保元の乱で、天皇方の「後白河天皇・藤原忠通・源義朝・平清盛」と上皇方の「崇徳上皇・藤原頼長・源為義・平忠正」が争って天皇側が勝利した。理解する鍵は天皇家の継承関係で錦の御旗を誰が担ぐかだから、先ずは天皇の系図を作成して頭に入れる。これで保元平治の乱の対立関係が明瞭となる。


  平家没落の芽は逆説的だが、清盛の娘徳子を高倉天皇の中宮に入れて、武士でありながら娘の産んだ安徳天皇の外祖父として権勢を誇ったことにあった。政権の経済的基盤として多くの知行国と荘園を所有して、ますます武士というより貴族的な性格を強めた。さらには宋との貿易でも利潤を稼いだ。この栄華が行政の乱脈と無駄遣いを生み、折からの天候不順で地方が疲弊して飢餓をもたらした。そのことを契機として、各地の武士団が反平家運動を起こし始めた。まさに「祇園精舎の鐘の声 諸行無常の響きあり 沙羅双樹の花の色 盛者必衰の理をあらわす おごれる人も久しからず ただ春の世の夢のごとし」と表現された通りだった。


*平家物語1070-1190:文庫本による歴史物語(1)

  # by iiaoki | 2011-12-25 11:18

消費税論議2

輸出戻し税 2011年6月6日の再録
   製造業では商品を売った時に受け取った消費税額Aから、材料や部品を仕入れた際に支払った消費税額Bを引いた分(T=A―B)を税務署に納めることになる。輸出製品では、輸出先の国から消費税を取れないから、A=0となる。この製品を国内で製造する時、材料や部品の仕入れにかかった費用にかかる消費税はBであるから、納める税額TはマイナスBとなる。マイナスだから税務署から払い戻しを受けることになり、これを輸出戻し税という。


   トヨタなどの輸出企業では消費税を納めるのではなくて、巨額の還付金「輸出補助金」を得ている。当然、輸出だけではなくて国内でも販売している。総売上高10兆円とすると、法人税40%の課税対象額は4兆円となる。これの5%が課税売上にかかる税額A=2000億円となる。これに対応する仕入れ高を3兆円とすると、これの5%が国内仕入れにかかる税額B=1500億円となる。この企業が税務署に納める税額は500億円となる。


   ところが、輸出戻し税を仮に2000億円とすると、この税の仕組みから、差し引き1500億円の還付を受けることになる。これこそ、トヨタ、キャノン、ソニーなどの輸出大企業が消費税の仕組みによるウマミと言われている。現在の税率5%が10%になれば、単純に計算すれば、還付金は3000億円となる。当然に、経団連をはじめ輸出企業は消費税のお幅アップを期待している。現在の日本の消費税の仕組みが、いかにおかしなことかが分かると思う。

  # by iiaoki | 2011-12-24 09:52

消費税の議論1

消費税の議論(1)
   消費税については、当ブログでもこれまで何回か取り上げてきている。 2013年8%、2015年10%などと具体的な値が政府から出てきている。税の無駄遣いを極力抑えてから、足らなければ皆で負担しなければならないだろう。


消費税について(1)2011年6月6日の再録

各国比較は無意味

  日本は5%でG8の中でも最低だから、「税率を10%にしてもよい」と管首相が提案して、国民の理解が得られると思ったが、参院選挙で惨敗した。どこかの学者の説を引用して、「増税しても景気は悪くならない」とも言うが、全く説明不足でそんなはずはないと考えている人は80%にも及ぶ。今度は災害に便乗して15%にするという。


  財務省がそのHPで説明しているように、仏19.6%、英17.5%、独19%と言うように数値だけ見れば確かに日本の税率は低い。しかし、各国にはそれぞれに事情があり、表面に出てきた平均的な統計数値だけの比較はまやかしである。例えば、英国では食料品など日常的に消費される品物には消費税はかからない。レストランでの食事、毛皮のコート、自動車などの贅沢品などに消費税が適用されている。仏国、独国でも品目の違いはあるが原則は同じである。


  日本の非課税品目は、保険、医療、教育、福祉などに限られている。他国にあるような軽減税率はない。殆どすべて押し並べて一律5%税率である。だから、収入の少ない層ほど負担率が高くなり、生活困窮者を直撃する。このことを消費税の逆進性という。


景気への影響であるが、1997年に3%から5%に上げてから大不況に突入し、銀行や証券会社が破綻した。その年のGDPは23年ぶりにマイナス成長を記録した。日経平均は税率アップが閣議決定される前日の1996年6月26日に22666円だったが、その後、いまだにこの値を越えることができないでいる。僅か2%の上昇で、このような状態であった。

  # by iiaoki | 2011-12-23 10:51

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